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解説  正解5 総胆管拡張症

 
大きな嚢胞性病変が膵頭部内肝外胆管の位置に連続していることに気がついたでしょうか。胆管の嚢腫状拡張が総胆管拡張症の超音波所見です。本症は拡張の形態により3型に分類されており、本症例は手術の結果Ua型でした。
 また、膵管胆管合流異常の合併が知られていますが超音波検査での描出は困難です。尚、本症例でも確認できますが胆嚢壁の第一層(粘膜層)の肥厚を認める事があります。それは、膵管胆管合流異常が合併する事により膵液が逆流し慢性的な刺激によって起こると言われています。また、胆道系の悪性腫瘍を合併する頻度が高いので注意が必要です。本症例の病理診断では、胆嚢壁は軽度の慢性炎症細胞浸潤と鬱血像をみとめ悪性所見は認めませんでした。
 総胆管拡張症の見え方を目に焼き付けてください。

 次のページより静止画で注目点を示します。